森林プランナー内海美沙のブログ

「森のもったいない困った」×「みんなのほしい」を繋げたら、きっと林業はおもしろくなる!!林業をおしゃれにおいしく、おもしろく。森林プランナー内海美沙が現場からレポートします。

『7位の仕事が1位と2位を支えている』

久しぶりに思うことがあったのでブログにまとめてみました。


昨日の「京都丹波森林スクール」では、林野庁の方から将来の林業のシミュレーションが示されました。補助金が減っていくことはある程度覚悟していたけれど、それを前提に「さらに作業効率を上げて収益を出す」という方向性が強く打ち出されていて、現場の感覚としてはなかなか苦しい内容でした。




山は工場と違って、条件も地形もバラバラ。効率化できる部分があるのは分かっていても、それだけで乗り切れるのかと言われると、どうしても引っかかるものがあります。IT化や機械化を進めるとその分、機械費用もかかるし。

講義あと、講師の方とのお話の中で出てきた
林業は産業規模に対して従事者が多い」という言葉も、胸にずしんときました。

そこから色々と考えを巡らせ、
林業の産業規模を大きくするために価格を上げていくのか
・それとも人を減らしていく方向に進むのか

そんな二択のような問いでした。

でも同時に思ったのは、山の仕事って本当に「木材生産」だけで測っていいんやろか、ということ。

水を守って、土砂崩れを防いで、生きもののすみかを守って、景色をつくっている。そういう働きは数字になりにくいけれど、確実に社会を支えているはずで、「人が多い=無駄」と簡単には言えない世界やと、あらためて感じました。

昨日は前向きな話題もたくさんあったけれど、それ以上に、林業のこれからをどういう物差しで考えるのかを突きつけられた時間やった気がします。

だからこそ、こういう場で悩みや違和感も含めて共有していくこと自体に意味があるんやと思いました。

そしてもうひとつ、昨日の話を聞きながら強く思ったことがあります。
森林管理は、木材生産と切り離しては語れない世界やということです。

10年ほど前までは、まだ地域の中に山に入る人が少しは残っていて、山林所有者や地域の人が境界を把握し、ちょっとした道直しをしたり、山の様子を見たり、施業の段取りを考えたり、所有者同士の間に入って話をつないだりしてくれていました。

いわば「山のことを知っている人たち」が、暮らしの延長線上で山を支えてくれていたんやと思います。

でも今、その人たちはほとんどが85歳以上。

「子どもの頃に手伝いで山に入っていた」という大体70歳を超える方が、今は地域の山の調整役をしてくれている、そんな状況です。

そしてその役割が、これから先ほぼ丸ごと、木材生産を担うごく少数の林業事業体や従事者の肩に乗っていく。

林業事業体は、ただ木を伐って売っているだけではありません。
境界の確認、山主との調整、道の維持、山の状態の把握、地域との関係づくり…。

かつては地域の中に分散していた役割を、いま一手に引き受けている存在でもあります。

それでもなお、「生産性」や「効率」だけで語られてしまうことに、どうしても違和感と苦しさを覚えます。

林業や木材生産は、日本全体から見たら「そこまで重要に思われていない分野」なのかもしれません。

実際、林野庁の調査でも、森林に求められている多面的機能の上位は温暖化防止や災害防止、水源涵養機能で、木材生産は下の方に位置しています。

多くの人にとって森林は、「木を生産する場所」よりも、「環境を守る場所」という認識のほうが強いのだと思います。



けれど、その“環境を守る森林”の管理の根幹を、いま実際に担っているのは誰なのか。

それが、木材生産を行っている林業事業体であり、現場で働く林業従事者やということを、もっと知ってほしいと強く感じています。

木材を生産するために山に入り、道をつくり、手入れをし、山の状況を把握し続けているからこそ、結果として水源が守られ、災害が起きにくい森が維持されています。

木材生産は、多面的機能の「7位」かもしれない。

でも、その7位の活動が止まったとき、1位や2位も一緒に揺らいでしまう。

昨日の話を聞きながら、そんなことをずっと考えていました。

山林所有者と共に進める森づくり。

ここ最近の山の見回り&森林相談の場所。

 

地域の森の安心安全と四季彩りの森づくりを地域の方々と対話し歩調を合わせながら進めて行くのは結構時間がかかる。
だけど地域住民と山との関わりが薄れて行く時代に、地域関係者や山林所有者の方々と一緒に森づくりや森林管理に関われるのはとても貴重で有難い。

この仕事がお金になるかと言われると正直言って赤字部門。
だけど豊かさ指数で行くと安心の黒字部門。

 

ちょっとずつちょっとずつですが、来年何を植えるか話しながら今年の木を植えていけるのは贅沢な時間だと思っています。

 

 

「中世木マニア1号」に認定いただきました。@地域の山を歩こう会

昇進した日。
私は先週日曜日、中世木でひとつ昇進しました。


頂いた称号「中世木マニア1号」
中世木区民約1/5の方の前で発表いただきました。

 

「地域の山や田の問題を解決するには、ほっといても勉強して、ほっといてもどんどんそのことをやっていく『おたく』や『マニア』を増やすことじゃないか」って、この間、地域在住の森林ガイドの友人と話していて、、、それで先週、中世木マニアを増やそう企画第一弾⁉︎の「地域の山を歩こう会」が実現したのでした。

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中世木山歩き

地域住民が山と離れ、関わりが薄らぎ始めてから2〜30年。
「地域住民の山への参画の空白の期間を経て今蘇らん」

 

その皮切りがこの山歩きだったような気がしています。

 

今、少しずつ音を立てて動き始めているのを感じています。
私に山の事教えてほしい、境を教えてほしいって言わはる方も出てきました。山に関わりたいという人が出てきました。山の外側から内側に少しずつまた人が入るようになってきました。

 

森林管理の次世代への継承。

 

私はやっと伝える相手に辿り着きました。
これでようやくわたしは中世木のご先祖方に顔向けできます。
とはいえ、ホンマに身体がしんどいので山にあんまり行けないのが本当に悔しいです。

 

危険木伐採跡地→素敵なアート空間♪

山林所有者の方と木こりの森岡くんと昨年伐採した皆伐地でベンチと板と椅子を作りました♪

「(木が鬱蒼としていて、道路に倒れそうで)怖いなぁ」って言うてはった山が、楽しい空間になってきました。

 

このベンチ、銀座の高級ブティックや、六本木ヒルズとかに設置したらめっちゃ素敵ちゃう!?とか言いながら楽しく制作しました🌿

 

伐採後すぐにシカ柵を張ったおかげで、スミレやツワブキっぽいのや桐やウルシやスギやアベマキ⁉︎などなどのさまざまな稚樹も育って来ていました。

 

半割ベンチにする予定が、森岡くんのセンスで窪みと扁平気味の側面を活かした丸太ベンチに✨✨綺麗に皮もむいて、足もいい感じにつけて、ステキ空間になりました✨✨

 

私は昨年買ったマキタのバッテリーチェンソー2機を駆使し切り株チェアーづくり♪
(少しずつ上達してきたかな、、、⁉︎)

 

ホンマは沢山の人呼んでイベントしたかったのですが、今年は自粛で。。。
ここでまた山カフェをしたいなぁとか、ここで採取した色々で、森茶会も良いかもとか話していました。

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ここの山主さんは、地元に帰って来るのが楽しくなったって言うてくれてます✨✨
お昼はムッチャ美味しい炊き込みご飯と芋煮etcを頂いて超贅沢な1日でした。

 

 

木材価格では、あの時(植えはったとき)描いておられた満足度は得られないけど、それならその分、楽しんで活用して、次に繋げる、、、。


その目標はどこまで達成しているかわからないですが、目指している方向には進んでいるのをひしひしと感じています。

 

何てったって、山に入りたい、関わってみたいっていう地域住民増えてきてますもん⛰🌈

本気で森林管理を考えた時、相談できる場所がある。

 

名刺に相談料を明示し始めて3年。

「森林相談窓口」を正式に開設して丸1年が経ちました。

 

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「高いと言われるかもしれないけれど、提示し続けて欲しい。」「我々にとってもこの先この部分が本当に必要になって来るから」と、近隣事業体の現場トップの方から言っていただき、勇気を持って掲げ続ける事が出来ました。

3年経ってようやく、業界内外からの評価の声が聞こえ始め、実感としても手ごたえを感じ始めて来ているところです。

 

 

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 10年先20年先の森林管理の質や施業量を落とさないためにも、山の取り巻く課題を少しでも早期改善するためにも、「補助金に適応しないから、採算が合わないから、しない」ではなく、「これが必要だから、する」をやっていきたいし、支えていきたい。

 

失うもののスピードの方が早いけど、失っていくものの価値を労い、再評価し再定義する作業を続けることによって、これまでこの地域の森林林業を支えてきた土台を修復したいと思い、その修復料、コンサルティング料、保守点検調査料という意味も込めて「森林相談」に値付けをしています。

 

www.youtube.com

 

10年先20年先困るから。困ってからでは遅いから、今からなら、ちょっとは私でも役立てるのではないかと足掻いているところです。
足掻いている人間に40分5,400円は高いと思われるかもしれませんが、足掻いている人間を支えてくださっている方は、40分5400円では申し訳ない方々ばかりです。本当はもっと高く設定しないといけないのかもしれませんが、今のところ間をとってこの金額にしています。

 

「本気でなんとかしたい方」
「後回しにしていた山のことを一歩前に進めていきたい方」
そんな人が、安心して相談できる場所をこれからも提供していきたいと思っております。

 

まずは、お近くの森林組合さんや林業事業体、行政の森林関係窓口に相談していただき、それでも解決しない場合、セカンドオピニオンが必要な場合には、森林トータルデザイン-F.T.D-の森林相談窓口もしくは、森林プランナー内海美沙facebookページ等からお問合せください。

 

「人と自然の共生社会づくり」におけるAIの役割についての一考

「AIの画像解析によるコンクリート護岸の点検ソフト」なるものがすでに世の中に出てきたようです。https://www.yachiyo-eng.co.jp/government/pickup/gogango/

 
このシステムを取り扱っておられる八千代エンジニアリングさんは、河川等の水文学系が得意なコンサルさんです。
 
見本の動画を見ると、光の当たり具合も一定の単調な形状の河川コンクリート護岸でなので、今の時代、技術的にさほど難しくないのでしょうけど、時代は進んでいるなぁ〜と感じます。
 
均質な構造物はこれでいけるとして(これから期待することは、解析速度、取り扱える画像を増やす、作った画像を使いやすく圧縮する、検出結果を文字に起こして、報告書に自動転記するなどでしょうか)、自然素材や自然そのものの解析をいかにするかが、河川工学や森林林業に関わって来た(いる)人間としては関心があります。
 
もし、そういうことができるようになれば、「自然の営みを享受できる河川整備」や「目的とする機能が発揮できる森林整備」の設計そのものをできるようになるかもしれないとも思います。(優先順位、予算、投入可能技術力(≒or≠労働力・人工)などを鑑みて数プランを設計。ペルソナ化も?)
 
高度経済成長期あたりを境に、どんどん都市化が進み(幼少期の原体験を持つ人が減り)、全体として自然を読み解く力が圧倒的に衰えて来ているので、これからの土木や森林林業には特に必要な技術になってくると思います。良いか悪いかは別として人間の衰えたところを補ってくれるし、専門家が検討議論するときの参考資料にもなるし、師匠から弟子への技術伝承、技術者から国民やクライアントに説明する際にも使えるようになるでしょう。
 

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もちろん、AIでは到底、人間の力に及ばないこともたくさんありますが(どこまで行っても人間と同じになる日は来ないように思います)、人間よりもAIの方ができることもこれから沢山出てくると思います。
 
私はこう思います。
人間が科学技術によって駆逐されるのではなく、科学技術の助けにより、もう一度自然と折り合いをつける技術を身につけて磨いていける足がかりになると。
 
平成に入って「人と自然の共生社会づくり」というのが頻繁に言われるようになりましたが(最近は下火でしょうか?)苦戦してきました。人と自然のつなぎ目に私のような人間とAIが一役買う世の中になるやもしれません。

『台風ハギビスの森林被害状況の情報提供のお願い』

【森林被害状況の情報提供のお願い】
森林防災の第一人者のおひとりである高田研一先生が、全国各地の森林被害の実態把握に努めておられます。安心安全な森づくり推進のために役立て行かれます。
 
お近くの森林の被害状況、全国ネットでは放送されていない地方ローカルの情報等、高田先生の投稿もしくはメッセンジャーに直接お願いします。林業地じゃなくても、街路樹、公園林、海岸林、河畔林、社寺林等でも結構です。
 
◯送って欲しい情報
写真とGIS情報(地図情報)などがあればベストです。
 
◯あったら嬉しい詳細情報
・風向風速
・被害面積、被害率、被害本数等
・一現場だけでなく、地域全体や周辺地域全体の被害状況も。
・地図情報、位置情報は①地形や等高線が入ったもの②航空写真があると便利です(スクリーンショット等で)
 
※被災地は大変な状況かと思います。落ち着いてからで結構ですので是非ともご協力のほどよろしくお願いします。
 
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