北信州森林組合は「血の通ったシステム」でがっちり!!
最近、なにかとその取り組みが注目されている北信州森林組合さんを視察させていただきました。
持続可能な森林管理、林業経営に向け、戦略と戦術をうまく組み合わせ、フレキシブルに対応されているのが、非常に印象的でした。
一言で表すと「血の通ったシステム」です。
しっかりとしたシステム(骨格)に健康な血が通っているから、そこに必要な要素が自然と集まり、肉付きよくなり、組織という「身体」がうまく機能しているというように感じました。
「学習知能付きAI的な」進化の仕方をしている組織に見えたのは、ITを駆使した取り組みをされているがゆえでしょうか?
一方で、そうした、ITやI oTをどんどん取り入れ、実務的に運用されている足元には、人間み溢れる「境界明確化」という取り組みがありました。
一見、とてつもなく非効率に見える「境界明確化」という財産形成という名の確固とした先行投資をされるという行為は、
これから日本の林業事業体が向き合っていかなければならない、「新たな森林管理システム」というプログラミングを円滑に運用していくための必須条件であると新ためて感じました。
「境界明確化」は森林管理を行うための、インフラ整備であり、つまづき石の除去作業でもあります。
「エラー」を事前に取り除き、よりスムーズに運用させるために組合自体が自腹で投資する。
北信州森林組合の場合は、それは単なるインフラ整備という行為だけで終わらせず、山林所有者や従業員および関係者に当事者意識を形成させ、自発的な行動を促進させるという効果も意図して取り組まれているとのことでした。本当によく考えられた仕組み、取り組みだなと感心しっぱなしでした。
一方、自分事に置き換えてみると、考えていることや、取り組んでいることの一部は、我々ともかぶる部分がありましたが、あまりに壮大すぎて
、
・我々はどこから取り組むべきか
・どのように進めれば地域に自然に浸透させれるか
・地域全体で、持続可能な森林管理を行っていけるのか
・いつ誰がどういう手順、どういう体制、どういう予算で行えばいいか
というおぼろげに見えていた課題が、今までよりも少しはっきり見えるようになり、現実味が増してきたがゆえに、大きくのしかかってきたような感覚があります。
多分、これを消化し自分の中に浸透させていくには数ヶ月、半年、1年、10年ととても時間のかかることだと思います。
まずは、それを短縮するための助け舟を見つけることから始めたいと思います。
京都やまもり協議会 事務局
内海美沙